【映画】バケモノの子【あらすじ・ネタバレ】
両親が離婚した9歳の少年蓮は母親と暮らしていましたが、母親を交通事故で亡くし親戚に引き取られようとしていました。
父親とは離婚後一度も会っておらず、母が亡くなっても現れませんでした。
蓮は親戚のもとで暮らすことを拒否し、渋谷のセンター街を彷徨っていました。孤独で心に闇を作りかけた時に白くてふしぎな生き物チコに出会いました。
蓮とチコが疲れてうずくまっていると、サルのバケモノ多々良とクマのバケモノ熊徹に「俺の弟子にならないか?」と声をかけられました。
警察官に補導されそうになった蓮はとっさに逃げ出し、熊徹を追いかけるとバケモノたちが住む世界「渋天街」に迷い込み、ブタのバケモノの僧侶百秋坊に保護された蓮は、熊徹と再会しました。
弟子のいない熊徹は、名乗らない蓮に年齢から「九太」と名づけ、九太を弟子にすると言い出しました。
ある日、長老である宗師を務めたウサギのバケモノが引退して神になると宣言し、次の宗師を決めることとなりました。
バケモノの世界で次の宗師として有力なのが、イノシシのバケモノ猪王山と、熊徹でした。
宗師になるためには弟子がいることが条件でしたが、猪王山には多くの弟子がおり、さらに一郎彦や二郎丸という子もいましたが熊徹には弟子がいませんでした。
宗師になるのが目的ではなく、猪王山と戦いたいだけの熊徹は人間である九太を弟子にしました。最初は反発していた九太も熊徹の弟子になることに決め、一緒に修行を行いました。
熊徹の教えは粗く雑でしたが、九太は見よう見まねで熊徹の動きを研究し、いつしか相手の攻撃を読んで動けるようになっていました。
そこから熊徹は九太に剣技を教えるようになりました。
熊徹のもとで修行を続けた九太は17歳になっていました。
ある日ひょんなことで熊徹と言い争いになり、逃げ出した九太は路地を抜けて渋谷に辿り着きました。
久しぶりに人間界に戻った九太は図書館で楓という女子高生と出会い、勉強を教わるようになった頃、楓は九太に大学進学をすすめました。
大学進学のための手続きで父親の居場所を知った九太は、父親と再会します。再会を喜んだ父親は、突然いなくなってしまった九太を探し続けていたというのです。
バケモノの世界と人間の世界を行き来できるようになっていた九太は、父親と暮らすか熊徹と暮らすか悩んでいましたが、熊徹と言い争いの後、熊徹のもとを去りました。
熊徹は猪王山と宗師の座を賭けて戦っていましたが、九太が自分のもとから去ったことで負けそうになっていました。
しかし、九太と一緒に修行していた頃を思い出し、ギリギリのところで猪王山を倒し宗師となりました。
父である猪王山の敗北を受け入れられなかった一郎彦の心は暗い闇に呑み込まれてしまい、熊徹の背後に刀を突き刺し重傷を負わせます。
実は一郎彦も九太と同じく人間だったのです。渋谷の路地裏に捨てられていた赤ちゃんを猪王山が拾い、自分の息子として育てていたのです。
熊徹の重傷を知った九太は、熊徹の仇を取るために渋谷の街にいた一郎彦と戦うことにしましたが、一郎彦は自らの姿をとてつもない力を持つ鯨の姿に変えていました。
そこへ傷ついた姿の熊徹が現れ、ウサギのバケモノの宗師に「自分を先に神にならせて欲しい」と願い出ました。
熊徹は九太の心の刀になりたいという思いから、九十九の神となり刀に姿を変えました。
刀となった熊徹を心に取り込んだ九太は、一郎彦を倒しこの戦いを終わらせました。
その後、一郎彦は意識を取り戻しバケモノの世界である渋天街の家族のもとへ戻りました。
九太は、人間界に戻り蓮となって父親と暮らし始め、大学進学を目指しました。
