あらすじ君

様々なあらすじを1分で読めるようにまとめました

【昔話】岩井のおかねさん【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし、岩井というところに「おかねさん」という女の猟師住んでいました。
おかねさんは、どんなに大きなイノシシ平気で担げるほどの力持ちでした。

ある日、村のはずれにある空き家から毎晩、変な音がするので村人が見に行くと、あまりの恐怖で真っ青になって帰ってきました。
猟師たちが退治に行っても結果は同じで、ついにおかねさんが行くことになりました。

空き家に着いたおかねさんが部屋を覗いてみると、おばあさんが糸を紡いでいました。
奇妙な音は糸を紡ぐ時の音だったのですが、おかねさんに気付いたおばあさんは、顔だけを大きく前に突き出し、目は見開き、口は耳まで裂け、キバをむき出しました。
恐ろしくておかねさんは思わず逃げ出しそうになりましたが、肝っ魂が据わっているので慌てずに空き家の中に入りました。

銃を構えて金具を覗くと、糸を紡いでいるおばあさんが透けて見えました。
試しに2発打つと、おばあさんの体を通り抜けてしまいました。
これはインチキだ、と気がついたおかねさんがもう1度金具から覗くと、ロウソクのそばで大きなたぬきおばあさんと同じ服を着て糸を紡いでいて、その横であのおばあさんが糸を紡いでいました。
おかねさんは、こんな化かし方もあるのかと驚きましたが、慌てずにロウソクの火めがけて銃を撃ちました。

翌朝、村人たちが空き家に行ってみると、子牛程の大きさのたぬきが眉間を打たれて死んでいました。
感心した村人たちがどうやって退治したのかと訊ねても、おかねさんは何も言いませんでした。


 - 昔話

  関連記事