あらすじ君

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【昔話】草かり亀【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、六兵衛というおじいさんが住んでいました。
昔は腕の良い木こりとして知られていましたが、今は御宮の草刈りをして暮らしていました。

ある時、御宮の裏にある池に住むカメが、近付く者を沼に引きずり込むと言われ、村人に恐れられていました。
六兵衛がいつものように草刈りをしていると、見慣れない子どもが姿を現わしました。
子どもは「僕の背中に乗ってください。沼に行って遊びませんか」と誘いました。
六兵衛子どもの様子があまりにも怪しいので、沼のカメが化けているに違いないと思い、騙されたふりをして子どもの背中に飛び乗りました。

すると子どもは小さな体からは想像もできないほどの怪力で六兵衛を担ぎあげ、信じられないスピードで沼に潜り込もうとしました。
六兵衛は必死に子どもを押さえつけ、子どもは必死に六兵衛を沼に引き込もうとしました。
しばらく2人の力比べが続きましたが、六兵衛が勝ち、子どもを岸に投げ飛ばしました。

六兵衛が怒鳴って子どもを脅すとみるみるうちにカメに姿を戻し「あなたの代わりに御宮の草刈りをしますから命だけは助けてください。」と涙ながらに命乞いをしました。
六兵衛はその様子を見て、2度と悪さはしないと約束させ、カメを沼に戻してあげました。

それからしばらくして、六兵衛は亡くなってしまいました。
六兵衛が亡くなった後、御宮の境内には1本も草が生えなくなりました。
カメ六兵衛との約束を守って、夜になると御宮の草をむしっては食べているからだ、と村人たちは噂しました。

村人たちはその御宮のことを「六兵衛神社」と名付けました。


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