あらすじ君

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【昔話】茶つぼ【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、旅を続けているお坊さんがいました。

ある夕暮れ時に、お坊さんは村を訪れました。
お坊さんは、今日はこの村で宿を借りようと一軒の家の前にやって来ました。
ところがこの村には、用心のため旅人を泊めないという掟があったので、宿を借りることができませんでした。

仕方がないので、ここの家の主人は、峠の中ほどにある化け物が出ると言われる寺に泊まるようお坊さんに言い、何かあったら鐘を鳴らして知らせるように伝えました。

夜のお勤めも終わりお坊さんが本堂で寝ていると、真夜中になり大きな足音のようなものが聞こえていました。
お坊さんが起きると、なんと茶つぼが飛び跳ねていました。
お坊さんは驚いて、あなたは何者ですか?!と問いただしました。

すると茶つぼは、「わたしは寺の茶つぼです。あなたこと何者ですか?!」と答えました。
お坊さんは、わたしは寺の和尚です、と言い、茶つぼお坊さんは押し問答を続けました。
すると、茶つぼお坊さんに向かって体当たりをしてきたので、2人は取っ組み合いの喧嘩になりました。
ところが、夜が明け、一番鳥が鳴くと、茶つぼは慌てて縁の下に隠れて姿を見せなくなりました。

そこでお坊さんは鐘を鳴らして村人たちを集めました。
村で1番力持ちのためどんが縁の下に入って見てみると、そこにはお坊さんが言った通り大きな茶つぼがありました。
茶つぼを開けてみれと、中から先代の住職が隠した小判がたくさん出てきました。

人知れず寺の縁の下に隠された小判が、誰かに使ってもらいたくて化けて出たのでした。
村人はその後、茶つぼから出てきた小判を使ってお寺を建て直し、このお坊さんを住職に招きました。
そして寺は末永く栄えました。


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