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【昔話】とうふ地蔵【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある寺の近くに、豆腐屋がありました。
この豆腐屋は大変繁盛していましたが、豆腐屋の主人は今よりもっと金もうけをしようと考えるようになりました。

妻には内緒で悪い豆を使ったり、豆腐を少し小さめに切って売るようになりました。
客はそれに気づかず、店は相変わらず大繁盛で豆腐屋は以前よりもうかっていました。

ある日、主人が出かけていてそろそろ店を閉めようと思っていた夕方に、1人の見知らぬ小坊主が豆腐を買いに来ました。
息子が応対したのですが、大金を渡してどこかへ消えてしまいました。
その夜、主人がその日の売上げを勘定していると、木の葉が紛れていました。
息子から不思議な小坊主の話を聞いた主人は、小坊主の正体はキツネに違いないと確信しました。

翌日の夕方、またあの小坊主がやって来て、豆腐を買い、大金を置いていきました。
主人は豆腐包丁を手にして、小坊主の後を追いかけました。
寺の前で小坊主に追いついた主人は、豆腐包丁で小坊主を斬りつけました。
しかし、小坊主は消え、豆腐包丁は刃こぼれしていました。

だんなは粉々になった豆腐の後を追って、小坊主を探しました。
豆腐は墓地へと続いており、奥の古い地蔵堂のところで途絶えていました。
主人が地蔵堂の中に入ってみると、肩に刃こぼれして割れた自分の豆腐包丁がささっているお地蔵さまがあった。

主人お地蔵さまが自分のしたことを戒めてくれたんだと悟り、お地蔵さまに心から謝りました。
その後豆腐屋の一家は、地蔵堂を建て直し、悪いことをして金もうけすることはありませんでした。

このお地蔵さまは「とうふ地蔵」と呼ばれるようになり、お地蔵さまに豆腐をお供えすると、どんな願いでも聞いてくれると、村中の評判になりました。


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