あらすじ君

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【昔話】嘘吹きうさぎ【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、惣太夫という男が住んでいました。
惣太夫は武士だったのですが、ある時、城勤めを辞めての両親の土地を切り開き、家と畑を作って百姓をすることにしました。

ある夜、惣太夫が寝ようとしていると、戸をたたく音が聞こえるので近づくと、戸の向こうから「この辺りで嘘を言いふらしている者がいるという噂がありますが、何か知っていますか?」と聞かれました。
惣太夫が、そんな話は知りません答えて戸を開けると、そこには誰もいませんでした。

それから毎晩その声の主が現れ、昼間働いている惣太夫は睡眠不足になってしまいました。

またある夜、惣太夫は声の主が誰なのか確かめようと思い、家の外の物陰で隠れて様子をうかがっていました。
すると遠くの方から化け物がやってきました。
惣太夫化け物の服を掴み、刀を抜いて切りかかると、化け物は大声を出して逃げていきました。
惣太夫がふと自分の足元を見ると、うさぎのしっぽがありました。

翌日、惣太夫は村の長老を訪ね、これまでのことを話しました。
長老は、「最近うさぎが住んでいそうな木を切ったりはしませんでしたか?」と聞きました。
惣太夫は家を建てるために何本か木を切ったと答えると長老は、「きっとそれでしょう。巣がなくなって怒っているかもしれないから、早く森へ行って新しい巣を作ってあげなさい」と言いました。

惣太夫は大急ぎで森へ行き、うさぎが出てきそうな場所に巣を作ってあげました。
そして、百姓には刀はいらないと言って、大きな石で刀を折って捨てました。
それから、惣太夫夫を起こしに来る者はなくなりました。


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