あらすじ君

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【昔話】不思議な石【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、横打という畑地があり、そこには大きな石がありました。

ある日、ここを貧しい旅人が通りかかりました。
旅人は数日何も食べておらず、石の前で倒れこんでしまいました。
旅人が「ご飯があれば…」とつぶやくと、目の前に碗に入ったご飯が現れました。
無我夢中でご飯を胃に詰め込んでからあたりを見回しましたが、誰もいませんでした。
旅人がもう1度ご飯を望むと、大石の中から飯が出てきました。
瀕死だった旅人は大喜びで7杯もご飯をたいらげて、満腹になりました。

翌朝、旅人村人たちにこのことを話しました。
村人たちは驚いて大石の周りに集まり、次々に願いごとを口にしました。
大石が願いを全て叶えると、村人たちは不自由なことがあると大石に出してもらうようになりました。

ところがそれからしばらく経ったある日、村に妙な男が訪ねてきました。
男は自分を「物貸石」だと名乗り、貸した物をすぐに返してくれと言い出しました。
村人たちは不審に思いましたが、あまりにしつこかったので、とうとう借りた物を全て返しました。
さらに旅人から手紙と金が届き、この金で米を買って物貸石に返してほしいと言いました。
村人たちは物貸石を神さまとしてまつり、借りた物は必ず返すようにしました。

ところがある寺の欲深い坊さんが物や金を借りまくった挙句、取立てにきた物貸石を追い返してしまいました。
物貸石は怒りで畑に突っ立ち、寺は崩れ落ちてしまいました。
これ以降、物貸石は2度と何も貸してくれなくなってしまいました。


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