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【昔話】猫の芝居【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに和尚さんが住んでいました。

ある夜、檀家からの帰り道、和尚さんがお稲荷さんの近くを通りかかると、鳥居の奥からガヤガヤと声が聞こえてきました。
不思議に思った和尚さんが鳥居の中をのぞくと、たちが祠の中で芝居をしていて、とても賑わっていました。

の役者たとは「忠臣蔵」の切腹シーンを演じている最中だったのですが、なかなか内蔵之助役のがステージに登場しませんでした。
しばらくすると、大慌てで衣装も身につけず内蔵之助が登場したのですが、なんとそれは和尚さんのお寺で飼っている白猫のタマでした。
舞台の上で「なぜ遅れた!」と芝居がかってたずねられたタマは、「飯が熱くて冷まして食べていたので遅くなったのです」と見事に返した。
芝居は妙な具合になったのですが、見物猫たちは大いに盛り上がりました。

和尚さんタマの見事な芝居に感心してお寺に帰りました。
翌朝、目が覚めた和尚さんは縁側でまだ眠っているタマに、そっと声をかけました。
「昨夜の芝居は大したものでしたよ」と言った和尚さんの顔を、驚いて見つめ返したタマは、少しかなしそうな顔をしていました。

その日を境に、タマは姿を消してしまいました。
和尚さんタマに話したことを後悔して、それからは誰にもの芝居のことは話しませんでした。


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