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【昔話】九升坊【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、とてもケチで欲深いおじいさんが住んでいました。
たった1杯のご飯を何日もかけて食べたり、漬物1本を半年もかけて食べて生活していたので、たんまりとお金を貯めていました。

おじいさんの楽しみといえば、せっせと貯めたお金の勘定をすることでした。
毎晩、床下に隠してある金袋を引き出して、小判を一升枡で計り、九升の小判を幸せそうに眺めていました。

こんなことを毎晩していたので、おじいさんは床下の金袋が心配で心配で、村人たちが家に近寄るだけで怒鳴り散らして追い返していました。
村人たちがどんなに困っていても、金を貸してやることはありませんでした。

ある夜、おじいさんの家に旅のお坊さんが立ち寄りました。
お坊さんが戸口の前から声をかけても、おじいさんは小判の勘定に夢中で、声に気が付きませんでした。
お坊さんが、戸口を開けて「今晩、宿をかしてもらえませんか?」と、おじいさんに向かって声をかけました。

お坊さんの姿を見たおじいさんは、おいらの金が取られる!!と驚いた途端、息がつまり、そのまま倒れて死んでしまいました。
おじいさんは命より大切な金のために、とうとう命をなくしてしまいました。
おじいさんが死んでから、無人となったその家を村人たちは「九升坊」といい、いつまでも残しました。


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