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【昔話】狩人と妻【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、あるところにとても仲の良い狩人が住んでいました。
狩人は山に入れば必ず獲物を捕ってくるほどの腕前でした。
はそれを町で売り、売った金で米を買って暮らしていました。
狩人が家に帰るとは毎日たらいに湯を張って、足を洗ってあげていました。

いつもは近くの山で狩りをしているのですが、獲物が少なくなってきたので少し離れた松山まで行ったときに、白いきつねを見つけました。
ここまで来た甲斐があったと急いで弓を引きましたが、初めて射損じてしまい、きつねを逃してしまいました。

翌日、逃したきつねを仕留めようと松山に向かいましたが、今度は雨に降られ、近くにあった小屋で雨宿りさせてもらいました。
小屋の中には今まで見たこともないような美しいが住んでいました。
にずいぶんもてなされ、すすめられるがまま酒を飲んでしまった狩人はそのまま眠ってしまい、初めて家を空けてしまいました。

翌朝帰った狩人を、は寝ないで待っていました。
いつものようにたらいで足を洗おうとしましたが、薪が朝霜で湿り火が使えなかったの湯が張れませんでした。
水の冷たさに腹を立てた狩人は、そのまま寝てしまいました。
のことが気になって仕方がない狩人は、日が昇るとまた松山へ出掛け、毎晩通っては朝方、家に帰るという日が続くようになりました。

そんなある日、いつものように明け方狩人が家に帰ってくると、は湯を沸かして狩人を待っていました。
次の日も嫌な顔せず、笑顔で世話をしてくれました。

狩人は火の気もないのに湯を沸かせるということが不思議で、のところにいても気になって仕方ありませんでした。
がどのように湯を沸かしているのか確かめるため、のところへ出掛けるふりをして家の外から中の様子を見ていることにしました。

月明かりの中で板間に横になったは、たらいを胸の上に載せ、待ち焦がれる胸の火で湯を沸かしていました。
それを見た狩人は改心し、それからはのところへも行かず、狩りに専念し夫婦円満に暮らしました。


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