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【昔話】分福茶釜伝説【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし、群馬県に茂林寺というお寺がありました。
あるときその寺で千人法要を行うことになり、大勢にお茶を振舞うための茶釜が必要になりました。
そんなに大きな茶釜を急には用意できないと坊さんたちは悩んでいました。
すると、守鶴という坊さんがふらりと出かけていき、どこからか茶釜を手に持って帰ってきました。
その茶釜をみんなが気に入り、法要で使うことにしました。

いざ守鶴の茶釜を使ってみると、水を注ぎ足さなくても湯が全くなくならないのです。
この不思議な茶釜は法要で大活躍し、千人分のお茶をこれひとつで淹れることができました。
守鶴はこの茶釜を幸福を与える茶釜として「分福茶釜(ぶんぶくちゃがま)」と名づけ、分福茶釜のお茶を飲むと利益があるでしょう、と言いました。

それからしばらく経ったある日、守鶴がひとりで昼寝をしていました。
そこへ別の坊さんがやってきて守鶴に声をかけようとしたところ、守鶴の股の間から大きな尻尾が生えているのが見えたのです。
実は、守鶴の正体は数千年生き続けた古狸だったのです。
正体を知られてはもうこの寺にいることはできないと言い、最後に、坊さんたちに実際に見てきたという釈迦の説法と源平合戦を再現してみせました。
坊さんたちが感激している中、守鶴は狸に姿を変えその場から去りました。


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