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【昔話】かなふり松【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし、日本で最も古い学校とされる足利学校では、3000人以上の生徒が日々勉強していました。

ある生徒が漢字が難しくて読み方が分からないと悩んでいるところに、足利学校の校長の九華という坊さんが偶然通りかかりました。
九華生徒に、分からない漢字を紙に書いて外の松の木に結んでおくと、翌朝には読み方が書いてあるらしいということを話しました。
良いことを聞いた生徒はさっそく紙に分からない漢字を書いて松の木に結びました。

翌朝、早起きをして松の木を結びつけた紙を見てみると、漢字にふりがなが振られていました。
これを見た生徒は大喜びし、他の生徒たちにも自慢しました。
次の日から松の木にはたくさんの紙が結ばれるようになっていましたが、どれだけ多くの紙が結ばれていても、翌朝には全ての漢字にふりがなが振られていました。

生徒たちは、誰がふりがなを振っているのか不思議に思うようになっていました。
そこで生徒たちは、一晩中松の木を見張ることにしました。
その夜、松の木をじっと見張っていると、影が松の木へ近づいていきました。
よく見ると、それは校長の九華だったのです。九華は、自分の教え方が悪いことを反省しながら、一枚一枚ていねいにふりがなを振っていました。
それを見た生徒たちは、九華に余計な世話をかけてしまったことを反省しました。
それ以降、生徒たちは松の木に頼らなくていいように勉強に励みました。


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