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【昔話】おんぶおばけ【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、心のやさしいが山道を歩いていました。
するとどこからか「おんぶしてくれぇ…おんぶしてくれぇ…」と、身も凍るような怖い声が聞こえてきました。
臆病でおばけが大嫌いなは驚いて逃げ出しましたが、その声はどこまでついてくるのです。
「おんぶしてくれぇ…歩けなくて困っているんだぁ…おんぶしてくれぇ…」

さっきまで怖がっていましたが、だんだんおばけがかわいそうに思えてきたは、声のするところでしゃがみこみ、おばけをおんぶしようとしました。
するとの背中におばけが乗っかりました。
おばけは軽いと思っていたは、あまりの重さに驚きましたが、おばけが落ちないようにしっかりと背中につかまらせ、自宅へ帰りました。
は怖かったので、背中に乗ったおばけのことは見ないようにして進みました。

自宅に到着しましたが、おばけは背中に乗ったままです。
は勇気を出して背中のおばけをおろしてみると、おんぶしていたのはおばけではなく小判がぎっしりと詰まった大きなつぼだったのです。
すると、どこからか「何十年も使われずに山に捨てられていました。どうか大事に使ってください」というおばけの声が聞こえてきました。
おばけの正体は山に捨てられた小判だったのです。
心のやさしいおばけだと思って持ち帰った小判で幸せに暮らしました。


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