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【童話】みにくいアヒルの子【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、お堀に囲まれた大きくて古い屋敷がありました。

そのお堀のしげみの中で、アヒルが巣の中でタマゴをあたためていました。
やがてタマゴがひとつずつ割れ、黄色くて小さなヒナたちが生まれました。
最後に一番大きなタマゴが割れると、中からは体の大きくて、みにくいヒナが生まれてきました。

一緒に生まれた黄色くて可愛いヒナとは違う、みにくいアヒルの子はどこへ行ってもいじめられていました。
ついには、いつも守ってくれていたアヒルの母親にさえ見放されてしまったみにくいアヒルの子は、みんなの前から姿を消しました。

あてもなく飛び出したみにくいアヒルの子は、ひと目につかない場所を選んで孤独に生活していました。

季節が秋になった頃、みにくいアヒルの子はとても美しい白鳥の群れを目にしました。
白鳥たちは真っ白のつばさをはばたいて、あたたかい国へ飛んでいくところでした。
みにくいアヒルの子は、自分も白鳥のように真っ白なつばさで飛べたらどんなに幸せだろう…と思いながら、寒い冬を耐えしのびました。

厳しい寒さの冬が去り、暖かい春がやってきました。
寒さから解放されたみにくいアヒルの子は、つばさをはばたいてみました。

すると、体が浮き上がり大空へ飛び出すことができたのです。
アヒルの子は夢中で羽ばたき、お堀にいた憧れだった白鳥の群れの近くに舞い降りてみました。

アヒルの子は殺される覚悟で白鳥の群れに近づくと、白鳥たちはやさしくアヒルの子を迎え入れてくれました。
驚いたアヒルの子は、ふと水に映った自分の姿を見ると、そこにいるのはみにくいアヒルの子ではありませんでした。
真っ白にかがやく白鳥の姿が映っていました。
冬の間に羽が抜けかわって、美しい白鳥に姿をかえていたのでした。

自分をみにくいアヒルの子だと思い込んでいた白鳥の子は、美しいつばさを広げ青空へと舞い上がりました。


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