あらすじ君

様々なあらすじを1分で読めるようにまとめました

【映画】ヒッチコック【あらすじ・ネタバレ】

サスペンス映画の帝王アルフレッド・ヒッチコックは次回作について悩んでいました。
今までにない奇抜で斬新な作品を求めていたヒッチコックは、「サイコ」という小説と出会いました。
「サイコ」は、実在する猟奇的な殺人犯の犯罪をもとに書かれた小説で、ヒッチコックはこの作品に魅了され次回作の原作に決定したのですが、周囲は猛反対しました。
当初は、編集者であり脚本家であるヒッチコックの妻アルマ・レヴィルも反対していましたが、ヒッチコックの熱意におされ賛成しました。
しかし、配給会社からは作品への出資を断られてしまったため、二人は自宅を担保に製作費用を捻出することになりました。

キャストやスタッフも決定し、いよいよ「サイコ」の撮影が始まりました。
ヒッチコックはとても美しいジャネット・リーを出演させ、熱心に演技指導などをしていました。
そんなヒッチコックの姿を見ていたアルマは良い気がしませんでしたが、そんなことは言わず撮影をサポートしていました。
その一方で、アルマは脚本家仲間のウィッドフィールド・クックから共同執筆の話を持ちかけられました。
何年かぶりにヒッチコックの作品から離れ、アルマは自身の才能を思う存分発揮しました。

その頃ヒッチコックは周囲のプレッシャーや撮影がうまくいかないことに苛立っていました。
さらに、アルマクックが海辺の別荘で共同執筆していることを知り、浮気を疑い始めました。
ヒッチコックは過去に、大女優になれると見込んだヴェラ・マイルズという女性がいたのですが、ヴェラから妊娠を理由に仕事のオファーを断られたことがありました。
ヒッチコックはそれを裏切りととらえ、女性に対してずっと不信感を抱いており、ヴェラアルマの姿を重ねていました。

苛立ったヒッチコックは高熱を出し倒れてしまいました。
アルマの熱心な看病を受けながらも、アルマの浮気を疑うヒッチコックはその不満を直接ぶつけました。
しかしアルマはそれを一蹴し、逆にこれまで自分がいかに我慢してきたかということを激しい口調で責めました。
仕事でもプライベートでも最高のパートナーだった二人の間に深い溝ができてしまいました。

ヒッチコックは、関係者だけに「サイコ」の試写会を行いましたが、酷評されました。
一方アルマは、クックヒッチコックと繋がりを持ちたいがために自分を利用していたということを知り、ショックを受けました。
互いに憔悴しきった二人は、自宅で静かに語り合いました。
ヒッチコックは「サイコ」を駄作だと言い、アルマ無しでは完璧な作品を作ることはできないと気づきました。
すっかり落ち込んでしまったヒッチコックアルマは励ましました。
どんな思いがあってもヒッチコックの才能を誰よりも認めていたのはアルマでした。
二人はお互いの大切さを再確認し、「サイコ」を再編集することにしました。

アルマとともに「サイコ」を編集し始めたヒッチコックは精神的余裕を取り戻しました。
そして完成し、先行上映会の日がきました。
ヒッチコックは映画館の外で観客の反応を覗き見し、「サイコ」の成功を確信しました。

上映会の後、ヒッチコックは周囲からの絶賛を受けカメラの前に立ちました。
ヒッチコックはその場にアルマを呼び、長年の感謝を伝えました。


 - 映画

  関連記事