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【昔話】山姥の毛【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしとある城跡に山姥が住むという古井戸がありました。

ある日、おもとという百姓の妻が、焚きつけ用の松葉を拾いにやってきました。
おもとは美しい黒髪が自慢で、いつも黒髪をさらりと束ねていました。
おもとが、古井戸を覗き込むと、突然ものすごい風が吹き上げました。
驚いたおもとは大急ぎで逃げ帰り、そのまま熱を出して寝込んでしまいました。

それ以来、不思議なことに、寝ているおもとの髪は目に見えて伸び始めました。
この髪を切ろうとすると激しい頭痛をおこし、それをやめると治まりました。
これは山姥のたたりに違いないと、おもとは遍照院というお寺の御年寄さまのところに7日間毎日通うことになりました。

おもとは、ものすごい長さの髪の毛を大きな荷車に載せ、何とか通い続けました。
7日目、御年寄さまは一心に念仏をとなえ、おもとの髪の毛を一気に切り落としました。
すると、切った髪の毛は竜巻のように舞い上がり、古井戸のある城跡の方へ飛んでいきました。

御年寄さまは「山姥といえども女性でです。醜い姿を古井戸に身を隠しているのに、これ見よがしに黒髪を見せつけられて腹を立てていたのです」と言って、若い夫婦をたしなめました。
こんなことがあってから、おもとは自慢の髪を百姓の嫁らしく、くるくるとマゲに結うことにしました。


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