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【昔話】シビラの坂【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし、能登半島の柴垣から滝谷に向かう道筋に、芝原将監という領主の立派な屋敷がありました。
強欲で剛腕な芝原将監は、家来村人たちから恐れられていて、百姓は朝から晩まで働かされていました。

芝原将監には、わがままで贅沢者のがいて、ある年の春に隣国へ嫁入りすることになりました。
金に糸目をつけない芝原将監は、豪華な品々を嫁入り道具に持たせ、花嫁行列の通る道には米をびっしり敷き詰める演出を行うことにしました。

いよいよが嫁入りする日になりました。
芝原将監を先頭に、びっしりと米を敷き詰めた道の上で嫁入り行列が始まりました。
ところが、坂の途中では急に苦しみ出し、そのままカゴの中で死んでしまいました。
一人娘を失い元気をなくした芝原将監は、出家して法光と名乗りやさしい領主となりました。

やがて、が亡くなった近くの田んぼには米のとぎ汁のような白い水が出るようになりました。
この白い水が出る田んぼは「しろみずた」と呼ばれ、領主の名前をとった「芝原の坂」ということから「しびらの坂」と呼ばれるようになった屋敷前の道とともに今も残っています。


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