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【昔話】笛吹川【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある川の上流に、三富村という小さな村がありました。
そこに権三郎という若者と母親が暮らしていました。
働き者の権三郎は笛を吹くのが好きで、母親もその笛の音が大好きでした。

ある夏、長雨と台風の影響で川が氾濫し、権三郎母親は家とともに濁流に飲み込まれてしまいました。
権三郎は必死に母親の手を掴みましたが、流れが激しくその手を離してしまいました。
翌朝、すっかり川の流れもおさまりましたが、母親の姿を見つけることはできませんでした。
母親はまだ生きているに違いない、と信じていた権三郎は、毎日々笛を吹きながら川沿いを探し歩きました。

季節が変わり、春がやってきましたが、権三郎は探し続けていました。

しかし、ある日を境に権三郎の笛の音が聞こえなくなりました。
そしてしばらく経ったある日、権三郎の水死体が発見されました。
哀れに思った村人たちは、お坊さんを呼んで葬り、権三郎不動という小さな祠を建ててあげました。

それ以来、この川を「笛吹川」と呼ぶようになりました。


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