【昔話】うさぎとくま【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、うさぎが住んでいました。
このうさぎは怠け者で、どうしたら楽してお金を稼げるのか?ということばかり考えていました。
そんなある日、うさぎの目の前をくまが通りかかりました。
うさぎはくまの内臓を取り出して高く売ろうと考え、一緒に遊ぼうとくまを呼び止めました。
くまは小屋を作るために山へ木を取りに行きました。
うさぎは屋根に乗せるかやを刈ることになったのですが、「ぼくは弱いのでかやを刈ることができない」と言い、何もせずにじっと草むらで寝ていました。
代わりにくまがかやを刈りに行き、そのかやを積み上げ小屋を作りました。
うさぎはくまがいるのを知っていながら、わざとかやに火をつけました。
くまは驚きましたが、うさぎは助けることもせずに眺めていました。
ようやくくまはかやの中から抜け出すことができましたが、背中に大きなやけどをしていました。
しばらくしてうさぎは、化粧して顔を変え、唐辛子に山芋を混ぜたものを作りくまのところへ向かいました。
やけどに苦しんでいるくまに会うと、自分はこの間のうさぎとは違うと言いました。
そして、やけどによく効く薬だとウソをつき、唐辛子に山芋を混ぜたものを背中のやけどに塗りました。
くまは背中が痛くて痛くて仕方ありませんでした。
その間にうさぎはまたどこかへ行ってしまいました。
くまがうさぎに腹を立てていると、うさぎはまた顔を変えてくまを待ち伏せしていました。
そこへくまが通りかかると、「間もなくここを牛が通るので、自分はそれを待っている。牛のふぐり(睾丸)がうまいので、それを取って一緒に食べないか?」と誘いました。
そしてくまに、通りかかる牛のふぐりを取ってくれと頼みました。
こうしてうさぎとくまが待っていると、鈴を鳴らして牛がやってきました。
くまは牛のふぐりをつかみましたが、驚いた牛に遠くまで蹴飛ばされてしまい、その衝撃でくまは気を失ってしまいました。
動かなくなったくまを見て、これで内臓が取れるとうさぎが喜んでいると、くまは突然起き上がり、うさぎを捕まえました。
そしてうさぎをこらしめるために、木の枝に耳を縛り付けて三日三晩ぶら下げました。
そのため、うさぎの耳は長くなり、泣き続けていたので目は真っ赤になってしまいました。
