あらすじ君

様々なあらすじを1分で読めるようにまとめました

【昔話】神さまとカラス【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし、まだ神さまが地上に住んでいた頃の話です。

あるところに、とてもいたずら好きなカラスがいました。
カラスは、たぬきが取った魚を横取りしたり、うさぎの芋を盗んだり、を木から落としたりと、毎日悪いことばかりしていました。

困ったことがあると、みんな神さまに相談していたので、神さまのところに集まった動物は、次から次へとカラスのひどい仕打ちを話し、何とかこらしめてほしいとお願いしました。
神さまは、もう2度といたずらしないように言いつけましたが、カラスは「みんなが困っているのを見るのが楽しいのだ」と言い、神さまの髪とヒゲを全部抜いてしまいました。

それからしばらく経ったある日、あのいたずら好きのカラス神さまのところへやってきました。
カラス神さまに、「嫁をもらって一緒に住むための巣を作ろうと思っているのだが、今年の風の具合はどうか教えてほしい」と言いました。
神さまは少し考えて、今年はあまり風が吹かないとウソをつきました。
カラスはそれを聞くと、礼も言わずに飛び出し、嫁と一緒に1番高い木のてっぺんに巣を作り始めました。

ところが、強風が吹き始め、カラスの巣は風に吹かれてどうしようもありませんでした。
カラスは、ただ慌てながら巣の周りを飛び回ることしか出来ませんでした。
神さまはこうでもしないと、カラスには人が困るという気持ちが分からないだろうと考えて、わざとウソをついていたのでした。

だから、今でもカラスは、風が荒れる前になると、巣が壊れるのを心配して鳴き騒ぐようになったそうです。


 - 昔話

  関連記事