【グリム童話】ブレーメンの音楽隊【あらすじ・ネタバレ】
あるところに、人間に飼われたロバがいました。
そのロバが年老いて、仕事の役に立たなくなったので飼い主は餌を与えなくなりました。
ロバはここにいても死んでしまうだけだと思い、ブレーメンへ行って町の音楽隊に入ろうと考えました。
ブレーメンへ向かう途中で猟犬が道に寝転がっていました。
ロバが理由を聞いてみると、猟犬もロバと同じく、年老いて猟に出られなくなったので飼い主に撃ち殺されそうになっていることが分かりました。
そこでロバは、自分と一緒にブレーメンへ行って音楽隊に入ることを提案しました。
一緒にブレーメンを目指すことを決めた2匹が向かっていると、今度は猫が道端に座っていました。
何をしているのかと聞いてみると、猫も年老いてねずみを捕ることができなくなったので、飼い主に水に沈められて殺されそうになっていると言いました。
猟犬の時と同じように、猫もブレーメンに誘いました。
3匹が進むと、今度は鶏に出会いました。
鶏にも理由を聞いてみると、飼い主に来客用のスープにして食べる、と言われたことを話してくれました。
3匹は鶏をブレーメンへ誘い、どこへ行っても生きて行こうと決意を新たにしました。
4匹は日が暮れる頃にようやく森に入り、そこで偶然泥棒の家を見つけました。
泥棒たちは中でご馳走を食べていたので、4匹は話し合いそのご馳走を奪うことに決めました。
犬がロバの背中へ上がり、猫が犬の上へ、鶏が猫の頭の上に飛び上がりました。
4匹は大きな鳴き声を上げて部屋の中へ突入し、その恐ろしい叫び声に驚いた泥棒たちは森の中へ逃げていきました。
ご馳走を食べ終えた4匹は部屋の明かりを消して寝ていました。
すると、家の様子を見るために泥棒の子分が帰ってきました。
泥棒は明かりをつけようとして、光っている猫の目を炭だと思い、マッチを当てたので猫は泥棒の顔を引っかきました。
泥棒は驚いて裏の戸から逃げ出そうとしましたが、そこに寝ていた犬が起きて泥棒の足に噛み付きました。
その後もロバに蹴飛ばされたり、はりの上から鶏に鳴かれたりと散々な目に遭った泥棒の子分は、親分のところへ戻り「あの家には恐ろしい魔女がいる」と話しました。
それを聞いて泥棒たちは家に入る気をなくしました。
4匹は泥棒たちから奪った家が気に入り、その家から動こうとはしなくなりました。