【グリム童話】かえるの王さま【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしある国に王様がいました。
王様には美しい娘が何人もおり、中でも末の娘はその美しさに誰もが驚くほどでした。
娘が城の近くにある大きな森の中にある泉の近くで黄金のまりを放り投げて遊んでいると、まりが深い泉の中へ落ちてしまいました。
娘はそのまりをとても大切にしていたので悲しくて泣いていると、泉の中からかえるが顔を出しました。
かえるが、どうしたのかと訊ねると、娘はまりを落としてしまったと答えました。
すると、かえるがまりを取ってきてくれることになったのですが、その代わりに娘と友だちになりたいと言うのです。
さらに、同じお皿で食事をして、同じベッドに寝かせてほしいと言いました。
娘はかえるとの約束を守るつもりはなかったのですが、大事なまりを取ってきてもらうために願いを受け入れました。
かえるは泉の底から黄金のまりを拾い、草の上に放り投げました。
娘はそれを拾い上げると、かえるを置いて城へ帰っていきました。
翌日、家族で食事をしているとどこからか娘を呼ぶ声がしたので振り返ると、声の正体は昨日のかえるでした。
娘が昨日起きた出来事を王様に話すと、どんな理由でも約束は守らないといけないと言われ、娘は仕方がなくかえるを食卓へ招きました。
一緒に食事をした後、同じベッドで一緒に寝ようと言われたので娘が嫌がると、かえるは最後のお願いとして娘にキスをしてほしいと言いました。
キスをすれば森へ帰ると約束してくれたので、娘はいやいやながらもかえるの頬にキスをしました。
するとかえるは美しい瞳をした王子に生まれ変わったのです。それを見た王様はかえるのことを気に入り、娘と結婚するように言いました。
実はかえるは魔法使いに呪いをかけられかえるの姿にされていましたが、娘のキスで呪いが解けたのでした。