【昔話】白狐の恩返し【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、若者とその両親が住んでいました。
ある年の冬、両親が病にかかり、2人とも死んでしまいました。
若者は独り寂しく暮らしていたのですが、ある日畑仕事をしていたら1匹のきつねが逃げてきました。
猟師に狙われているので助けてほしいというので、若者はきつねを助けてあげました。
翌朝、きつねは助けてもらったお礼を言い、自分のまゆ毛を3本若者に渡し、それを白い髪に包んで耳に当てると動物の話し声が聞き取れると教え、さらに、山をおりると良いことがあると言って去りました。
若者は両親と住んでいた家を出て、山をおりてみることにしました。
町についてからお堂の縁側でひと休みしているとカラスが2羽鳴いていました。
そこできつねのまゆ毛を耳に当てて聞いてみると、町で1番の長者の娘が病気にかかっているという話が聞こえました。
カラスたちは、長者の娘を助けるには、長者の家の石垣に閉じ込められている白蛇を助けてやればいいのだ、とも話していました。
それを聞いた若者は、さっそく長者の家へと向かい、事情を説明して石垣の石どかしてみました。
すると中には白蛇がいて、とても弱っていました。
若者と長者はすぐ白蛇を出してやり水に入れてやると、白蛇はすぐ元気になりやがて娘の病もすっかり治ってしまいました。
喜んだ長者はそのことを教えてくれた若者を娘の婿にし、若者は末長く幸せに暮らしました。
