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【昔話】宝のしゃもじ【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、貧乏だけど仲の良い夫婦が住んでいました。

ある日、女房は山菜を採りに出かけ、山奥の黒池の近くまで来てしまいました。
すると突然風が吹き、池のほとりに白馬が現れました。
馬はすぐにどこかへ走り去ったのですが、黒池の表面が波立ち始め、2匹の大蛇が絡み合うように水底から浮かんできました。

女房が驚いていると、見たこともないような格好をした男女が現れて、自分たちは黒池に住む雄蛇と雌蛇で、時々こうしてこうして白馬に乗って行き来をして逢瀬を楽しんでいるのだと言いました。

2匹の大蛇は、このことは誰にも言わないでほしいと言い、その代わりに一粒の米を鍋に入れてかきまわせば、一升のご飯になるという「宝のしゃもじ」を女房に渡しました。
しゃもじを使っているところを誰にも見られないようにと忠告され、男女白馬は風のように消えてしまいました。

女房は家に帰り、その日から毎日米を鍋いっぱいのご飯にして夕食に出していました。
しゃもじのことは亭主には言わず、そっと隠していました。
一方、亭主は、貧しい暮らしの中毎日お腹いっぱいのご飯が食べられることを不思議に思っていました。
そこである日、亭主女房に確認してみましたが、女房はごまかすばかりでした。

納得がいかない亭主は、翌日、出かけるふりをして家に戻り、女房がしゃもじを使っているところを覗き見てしまいました。
しゃもじの秘密を知った亭主は怒り、女房からしゃもじを取り上げて家の外に投げ捨ててしまいました。
すると急に強い風が吹き、白馬がゆっくりと2人の家から遠ざかっていきました。

その後、女房亭主に隠し事をしていたことを謝り、本当のことを話しました。
それを聞いた亭主も、自分も悪かったと謝り、それから2人はまた貧乏な生活に戻りましたが、以前のように仲の良い夫婦に戻りました。


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