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【昔話】大根むかし【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある村に農地に適さない土地がありました。
そのため、村人たちは農作物を育てるのにとても苦労していました。

この年も農作物の出来は悪かったのですが、1つだけ元気に育っている大根がありました。
人々は大根に希望をつなぎ、水や肥やしをたっぷりと与えて大切に育てていました。
大根は、村人たちの思いにこたえるかのように、どんどん成長し、やがて巨大な大根となりました。

村人たちは大喜びで大根を引っこ抜き、みんなで食べようとしたのですが、突然大根が泣き出しました。
食べられたくない…と懇願した大根を見た村人たちは、人の言葉を話す大根を食べることができず、そのまま村において育ててあげることにしました。

すると、大根が村の前に壁代わりになって立ってくれるようになり、この村では大雨や大雪などの被害を受けなくなりました。
村人たちは大根に感謝し、大根村人たちは良好な関係を保っていました。

しかし、月日が経つにつれて、肥やしや水が切れると泣き出す大根村人たちにとって邪魔な存在になってきました。
食べることも出来ない大根に、大量の水や肥やしをあげるのが面倒になってきた村人たちは、ある日、大根の前に集まりました。
そして、大根に向かって「出て行ってほしい」と言いました。

大根はとても悲しみ、誰かが引き止めてくれること願いましたが、引き止めてくれる人は誰もいませんでした。
仕方なく大根は村を去っていきました。

しかし、それからというもの、村はまた大雨や大雪の被害を受けるようになりました。
大根がいてくれたからだということにようやく気がついた村人たちは、村へ戻ってきてもらおうと必死に探しましたが、あの大根はもうどこにもいませんでした。


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