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【昔話】天王寺かぶ【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに大善寺という寺があり、その寺には、食い意地の張った和尚がいました。

寺の池に朝晩やってくるを食べたくて仕方ない和尚は、ある日、池のたちに縄をくくりつけました。
すると驚いたたちが一斉に飛び上がり、和尚をぶら下げたまま、毎晩飛び続けました。
運良く雲の上まで届くほど大きな杉の木を見つけた和尚は、杉の木を伝って下へ降りることにしました。

しかしこの杉は、大阪の天王寺という名高い寺の大杉だったので、ひたすら降りても地上へたどり着くことができませんでした。
7日間枝を伝って折り続けましたが、とうとう伝う枝が1本もなくなってしまいました。

困った和尚が地上に向かって助けを呼ぶと、天王寺のお坊さんたちが町中の布団を集めてくれました。
杉の木の下に布団を敷き詰めて、飛び降りろと声をかけましたが、怖くて飛び降りることができませんでした。
そこで、お坊さんたちは町中の綿を集めて、布団の上に何枚も重ねました。

和尚はお腹がすいて仕方なかったので、決心して飛び降りました。
何とか真ん中に降りることができたのですが、ものすごい勢いだったので、布団の端を持っていたお坊さんたちが真ん中に引き寄せられ、お互いの頭と頭がぶつかってしまいました。
その時に出た火花が布団に燃え移り、それが天王寺も大杉も焼き尽くすほどの大火事になってしまいました。

その灰の中から、大きなカブが生え、そのカブはどんどん大きくなって、現代の「天王寺カブ」となりました。


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