【昔話】よこね峠の古狸【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしよこね峠の先にある「おとい村」に、たろうべえという息子と母親が暮らしていました。
ある日、たろうべえが畑の石を林の中に投げて遊んでいると、何かに当たった音がしました。
しかし、あたりを見渡しても何もなかったので気のせいだと思っていました。
またある日、たろうべえが、薪を売りに行った帰りに提灯をつけて暗いよこね峠を歩いていると、目の前に山のようなものがあり、それが道を遮っていました。
よこね峠を行ったり来たり繰り返していましたがどうしても先に進めず、怖くなったたろうべえはその場に倒れ込んでしまいました。
朝になってようやく目を覚ますと、背負っているカゴの中にあの時投げた石が入っていました。
それを見たたろうべえは、たぬきに仕返しされたことに気がつきました。
それから数日後、再びよこね峠を通りかかるとまた3つの山が現れました。
もう怖くないたろうべえは、目の前に現れた山を思いっきり蹴飛ばしました。
すると、大きな悲鳴とともに、赤く腫れたおおきな金玉を抱えたタヌキが泣きながら山へ逃げて行きました。
たろうべえは、たぬきを返り討ちにしましたが、あの時に石を投げたことを反省して、その後は石を投げることはありませんでした。