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【昔話】お仙ころがし【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、社会的地位を持った古仙家という一族がいました。
一族はあるとき、村の年貢を高くすることにしました。
村の百姓たちもこれには反対しましたが決められたことには従うしかなく、百姓たちは高い年貢を納めることになり生活はどんどん苦しくなりました。
百姓が苦しくなればなるほど、古仙家の生活は裕福になっていきました。

古仙家には長年子どもができず悩んでいましたが、ようやく出来た女の赤ん坊に「仙」と名付け、大切に育てました。
お仙が13歳になる頃、年々重くなる年貢に苦しんだ村人たちが古仙家へ直訴しようとしていましたが、その度に村の長老になだめられ我慢し続けていました。
裕福に育った自分とは違い、村人たちが苦しい思いをしていることを知ったお仙は、に倹約を申し出ました。
それを聞いたは、お仙の心がけを褒めるだけで、今の生活をやめようとはしませんでした。

お仙が18歳になった頃、その年は近年まれに見る豊作の年になりました。
百姓たちも豊作を喜びましたが、それに目を付けた古仙家が今まで以上に重い年貢を納めるように百姓たちに伝えました。
百姓たちの不満も限界にきており、年貢を考え直すように頼みこみましたが、古仙家は聞く耳を持ってはくれませんでした。

それからしばらく経った秋祭りの日、村人たちは酒を飲み宴を楽しんでいました。
もちろん、お仙両親も上機嫌で秋祭りを楽しみ、お酒をたくさん飲んで酔っ払いっていました。
そこへ村の若い百姓たちがやってきて、突然お仙両親を担ぎ上げ、そのまま崖の上から放り投げました。

翌朝、百姓たちが崖の下へ様子を見に行くと、ボロボロの姿で転がっていたのは両親ではなくお仙だったのです。
百姓たちは酔っ払っていたせいで、お仙両親を見間違え崖から放り投げてしまったのです。
百姓たちは優しかったお仙にひどいことをしてしまったと泣き続けました。


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