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【昔話】河童の雨ごい【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある森の中に、小さな村と古い沼がありました。
古い沼には村人たちに悪さばかりするかっぱが住んでいました。

ある日、旅のお坊さんかっぱの住む沼を訪れ、なぜ悪さをするのかとたずねました。
するとかっぱは、自分が人間ではなくこんな姿で生まれてきたことを恨んで暴れているのだと答えました。
それを聞いたお坊さんは、悪さばかりしていないで人の役に立つことをしないさい、と諭してその場から去りました。

その年の夏、村では日照りが続き、村人たちの雨乞いも全く効果がありませんでした。
そこへ、突然あの河童が現れて、自分にも雨乞いをさせてくださいと頼みこんできました。
村人たちは何とか雨を降らせたいという思いで、かっぱにも雨乞いをさせました。
かっぱは何日も何日も雨乞いを続け、その間、食べ物は一切口にしませんでした。

雨乞いを初めて数日が経ったある日、雷が鳴り響き、大粒の雨が降り出しました。
雨は次第に激しくなり、やがて滝のように降り始めました。
しかし、その時すでにかっぱは雨に打たれながら死んでいました。

季節が変わる頃、旅のお坊さんがまた村を訪れ、村人たちからかっぱの雨乞いの話を聞きました。
お坊さんから、人間になりたかったかっぱの話を聞いた村人たちは、沼のそばに小さなお墓を立てて、後々まで語り伝えました。


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