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【昔話】岩如来【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、おじいさんおばあさんが住んでいました。

ある日、畑仕事に使う肥桶が使えなくなってしまったので、おじいさんは町へ行って新しい肥桶を買いました。
その帰り道、仏具屋に置いてあった如来さまの絵が目に入り、おじいさん如来さまの絵が欲しくなりました。
持っていた金を全部使って買ったのですが、どう持ち帰ればいいのか困ってしまいました。

おじいさんは、新しい肥桶に持ち帰っても罰は当たらないだろうと思い、肥桶に如来さまの絵を入れて持ち帰りました。
その途中、村の入口にある大岩のところで休憩することにしたのですが、おじいさんはすっかり眠ってしまい目を覚ますと夕方になっていました。

家に帰り、新しい肥桶から如来さまの絵を取り出しおばあさんに見せたのですが、おばあさんは肥桶に入れて持ち帰ったとことを知って、如来さまに申し訳ない気持ちになりました。
お爺さんが巻物を広げてみせると、不思議なことにそこには如来さまが描かれていませんでした。

その夜おじいさんは、あの巻物に描かれていた如来さまが、休憩した大岩の前に立っている夢を見ました。
夢から覚めたおじいさんは、これは何かあると思い、おばあさんを起こして急いで大岩に向かいました。
そこで2人は、巻物に描かれていたはずの如来さまが大岩にぴったりと写っているのを見ました。
おばあさんは、新品とはいえ肥桶に絵を入れたから、如来さまは嫌がって大岩に逃げたのではないか…と考えました。
おじいさんは肥桶に入れて持ち帰ったことを謝り、おばあさんと一緒に手を合わせました。

それから2人は月に何度も大岩へやってきて如来さまを拝みました。
このことを知った村人たちは、大岩の如来さまを「岩如来」と呼んで崇めました。


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