あらすじ君

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【昔話】お石さま【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるお屋敷の裏庭に、1つの石がありました。
この石は、先祖代々伝わる大切なお石さまでした。

屋敷の旦那さんは、裏庭に置いておくよりも、八幡さまの境内に運びたいと考えました。
旦那さんはさっそく植木屋を数人集め、お石さまを担ぎ上げようとしました。

しかし、とりわけ大きくもないのに、2人がかりで持ち上げようとしてもびくともしませんでした。
なんとか8人がかりで担ぎ上げ、息を切らせながら八幡さまの境内へ運びました。

その夜、屋敷の旦那さん植木屋たちをねぎらって、宴会を開きました。
夜も更け、すっかり酔っぱらった旦那さん植木屋たちは、座敷でそのまま寝込んでしまいました。
すると眠っていた全員が、「大きな石につぶされる」という悪夢を見て飛び起きました。

目を覚ました旦那さんたちは、「もしかして、境内に運んだ石は、男の石という意味の『おいし様』ではないか」と考えました。
翌朝、旦那さんたちはお石さまの元あった場所を掘ってみると、そこには女石さまが埋まっていました。
この女石さまは、掘れば掘るほど地中深くに沈んでいきました。

旦那さんたちは、「きっと男石さま女石さまは、この裏庭で一緒にいたいのだろう」と思い、境内に運び込んだ男石さまを元の場所に戻すことにしました。
裏庭に戻されることになった男石さまは、境内に来たときとは逆で、軽石みたいに軽くなり、ひょいひょいと軽やかに運ぶことができました。


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