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【昔話】とんびとカラス【あらすじ・ネタバレ】

ずっと昔は、世の中に住んでいる鳥たちはみんな真っ白でした。

田植えの時には、村中の鳥たちが総出で手伝っていましたが、みんな真っ白だったので小さい子どもの鳥は見分けがつきにくく、親鳥は自分の子どもを間違えて家に連れて帰っていました。
こういう時に必ず遅れてくるのがカラスでした。

一方トンビは、そんな様子を見て何とかならないかと考え、それぞれの鳥に色をつけることを思いつきました。
そうして、まず自分の羽を茶色に染め、染物屋を始めたでした。
鳥たちは染物屋に並び、それぞれ好きな色で自分の体を染めてもらっていました。
村は大騒ぎで、トンビは毎日大忙しでしたが、のんびり屋のカラスはみんなが何をしているのか分かりませんでした。

染物屋の列は真夜中まで続き、朝から染め続けたトンビはとても疲れていました。
最後の方に並んでいたツルは、トンビに気を使って羽の先を少しだけ染めてもらうだけにしました。

ようやく1番最後にカラスがやってきました。
カラスはたくさん注文をつけるので、トンビは手間隙かけて染め上げ、とうとう朝になってしまいました。
トンビはくたくたで、最後に黒の染め液を入れた桶を運んでいる時に、転んでしまいました。
桶の中の染め液は、カラスにかかり、真っ黒に染まってしまいました。

カラスは怒ってトンビを追いかけまわし、トンビが謝っても許してくれませんでした。


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