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【昔話】万年寺の御好し狸【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、寅吉という若い大工が住んでいました。

寅吉は、酒に酔うとどこでも寝てしまうという癖があって、毎晩道の途中で眠り込んでいました。
この日も酔っ払って万年寺の峠で眠り込んでいたところを、親切な人が起こして自宅まで送り届けてくれました。

やがて寒い季節になりましたが、寅吉はそんなことお構いなしでお酒をたらふく飲んで、万年寺近くで眠り込んでいました。
寒さで凍え死にそうな寅吉を、親切なタヌキが起こしてくれました。
さらにタヌキは、夜道を照らし寅吉を背中におぶって、送り届けてくれました。

毎晩、毎晩、寅吉を起こしてくれていたのは、このタヌキだったのでした。
寅吉はこの日をきっかけに、酒をやめました。
寅吉タヌキに感謝しながら、なぜ親切にしてくれるのかと疑問に思っていると、万年寺の和尚は「困っている時はお互いさまですよ」と諭されました。

それからもタヌキは、峠で眠り込んでいる人を起こしては家まで送っていました。
このことから村人たちは、親切なタヌキのことを「お好しタヌキ」と呼ぶようになりました。


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