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【昔話】鯖くされ石【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、怠け者の権助という百姓が住んでいました。

村では年に1度、百姓が海へ出て漁をすることが許されている日がありました。
その代わりに、山の畑には漁師たちが入り、野良仕事を楽しんでいました。

この日、みんなが楽しんでいるのを見ていた権助も漁に出てみると、鯖がたくさん獲れました。
権助は獲れた鯖をみんなに分けずに、隣村まで売りに行くことにしました。

権助が隣村までの山道を登っていくと、大きな岩と岩が乗っかっているところに差し掛かりました。
岩はグラグラと揺れて、今にも落ちてきそうでした。
権助は岩の横を通って進むか、戻ろうか迷っているうちに、とうとう日が暮れてしまいました。

すると、権助が背負っている籠の中から嫌な匂いがしました。
鯖は腐りやすい魚なので、籠の中の鯖は全部腐ってしまっていたのです。

権助ががっかりしていると、通りかかった村人が「この岩はグラグラ揺れても絶対に落ちることはありません。このことを知らないのは怠け者の権助だけですよ」と笑いました。

やがてこの話が伝わり、この岩を「鯖くされ石」と呼ぶようになりました。


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