あらすじ君

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【昔話】人形峠【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし岡山県と鳥取県の県境に、大きな峠がありました。

その峠には化け物が出るという噂があり、のお供として鳥取方面に向かう家来たちは怖がって引き返そうと言い出しました。
しかしは物怖じすることなく先へ進みました。
進む先には旅の商人が歩いていたので、家来たちにそのことを伝え、安心させました。
ところがその商人の目の前に大きな琴が横たわっており、どこからともなく「この峠を越えたいならこの琴を弾きなさい」と恐ろしい声が聞こえてきました。
話し声の主は、人食い蜘蛛でした。

商人が琴を弾こうと手を伸ばすと、琴の糸がネバネバと手にまとわりつきました。
「手で弾けないなら足で弾きなさい」と言われたので足を出すと、今度は足もつかまってしまい、ついには人食い蜘蛛に食べられてしまいました
それを見た家来たちは一目散に逃げ帰り、だんご屋でその化け物の話をしました。
すると、詳しく話を聞きたいというお坊さんに出会いました。

数日後の夜、うす暗い峠のあの大きな琴の近くに若い女性が座っていました。
するとまた人食い蜘蛛が「琴を弾きなさい」とささやきました。
女は「疲れているので弾けません」、「眠たいので弾けません」と断っていると人食い蜘蛛が怒り、琴の糸で女を捕えてしまいました。
そして食らいつこうとしたそのとき、お坊さんが投げた杖が人食い蜘蛛の頭に突き刺さり、息絶えてしまいました。
お坊さん若い女性の人形を作って、声色を変えて人食い蜘蛛をおびきよせていたのでした。

こうしてその峠は、人々が安心して通れるようになりました。
お坊さんが人形を使って人食い蜘蛛を退治したことから、人形峠と呼ばれるようになりました。


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