【童話】銀河鉄道の夜【あらすじ・ネタバレ】
貧しい家に育った少年ジョバンニは、家計を支えるために活版所で活字拾いのアルバイトをしながら学校へ通っていました。
母は病床で、漁師の父は、長い間海に出かけたまま帰ってきていませんでした。
町ではケンタウル祭が開催されており、ジョバンニも祭りを楽しみにしていました。
ところが、同級生のザネリに父が漁師で長い間帰ってきていないことををからかわれ、唯一仲良くしてくれていたカムパネルラがザネリたちと行動しているのを見てショックを受けたジョバンニは、1人で町外れの丘に向かいました。
丘で寝転んでいると、大きな音が響き、丘に汽車が降り立ちました。
汽車に乗り込んでいたジョバンニは、前の席にカムパネラが座っていることに気がつきました。
ジョバンニとカムパネラは、どこへ向かうのかも分からないまま「銀河鉄道」と呼ばれる汽車に乗って旅をしました。
2人は星をめぐる旅を楽しみ、そこでさまざまな考えを持って生きている人々に出会いました。
旅が終わりに近づき、2人は旅の途中で聞いた「本当の幸い」のために、これからもずっと共に歩もうと誓いを交わしました。
その直後、車窓に現れた石炭袋を見た2人は、とてつもない恐怖に襲われ、ジョバンニはカムパネラを励ましました。
するとカムパネラは気の乗らない返事をして、「あそこにいるのは僕のお母さんだよ」と意味深な言葉を残して、いつのまにかいなくなってしまいました。
ジョバンニは泣き、気がつくと町外れの丘にいました。
町に戻ると、カムパネラが川に落ちたザネリを助けようとして溺れてしまい、行方不明になったことを知りました。
カムパネラの父はすでに諦めていました。
カムパネラの父は、ジョバンニにジョバンニの父がもうすぐ帰ってくるという手紙が届いたことを知らせてくれました。
ジョバンニは、父が帰ってくるという知らせを持って母が待つ家に帰りました。