【映画】3月のライオン(前編)【あらすじ・ネタバレ】
幼い頃に家族を交通事故で失った桐山零は、父の友人である棋士の香田柾近に内弟子として引き取られました。
将棋の才能があった零は、15才で将棋のプロ棋士になりました。
香田家には姉と弟がいるのですが、零は彼ら仲良くすることができず、ひょんなことがきっかけで香田家も出ることになりました。
零は1年遅れで高校に入学し、1人暮らしを始めました。
零は高校でも友だちが出来ず、将棋の対局でも不調が続いていました。
そんな時、たまたま向かい町に住む川本家と出会います。
川本家には3姉妹とその祖父が住んでおり、彼らは温かく零を迎え入れ、たまに夕食を共にする仲になりました。
そんな中、獅子王戦トーナメントで順調に進めば、香田家の姉・香子の不倫相手である後藤正宗と対決することとなりました。
零は後藤を倒したいという思いから、そのことしか考えられなくなりました。
対決を意識するあまりに自分を見失ってしまった零は、後藤に当たる前に対局する島田開のことが考えられなくなっていました。
零は、どんな手にも対応するオールラウンドプレーヤーですが、島田の棋風は零の棋風とは真逆、さらに島田は零より格上でした。
自分の力を過信していた零は、島田に負けてしまいました。
島田に負け、自分の傲慢さを丸裸にされた零は、自分の殻を破ることができました。
零には将棋以外に、自分の中で消化できない考えがありました。
それは、香田家の姉・香子に対する想いで、そのことがあったので零はどうしても後藤と対決して勝ちたかったのです。
香子も将棋士を目指していたのですが、零に勝つことができなくなり、父親から将棋をやめるように告げられたという過去がありました。
香子は、零によって父親と将棋の夢を奪われたことを恨んでおり、零にツラく当たって自分の感情をぶつけてきました。
それと同時に2人の間には兄弟ではなく、男女の関係に似たようなものがありました。
自分の感情をコントロール出来なくなった香子は、香田家を出ようとしますが、それを阻止するために零が家を出ていたのでした。
しかし零が家を出ても香子はたびたび零を訪ねて、彼の気持ちをかき乱していました。
零の担任は、彼に友だちがいないことを気にかけ、常に気にかけていました。
いい加減に見える先生ですが、零が現状から抜け出せるようにアドバイスをしていました。
そのアドバイスを聞いた零は、初めて自ら仲間と師を求めて、島田の研究会に入りました。
研究会には幼い頃から将棋で対決していた二階堂晴信がいました。
零はそのことに気がつかず、二階堂と友だちになりました。
獅子王戦では島田が後藤を破りました
そこで、新人王トーナメントも行われ、二階堂は山崎という技士と対決することになりました。
腎臓病を抱えている二階堂は、対局中に体調を崩してしまいました。
山崎は自身の力を尽くさず、千日手に持ち込んで二海堂を棄権に追いやりました。
その行為に怒った零は、山崎を倒すべく挑みました。
研究会の仲間の言葉を思い出しながら、零は山崎を見事倒しました。
島田は、宗谷名人名人と対決しますが、ストレート負けをしてしまいました。
その勝負で解説を担当していた零は、1人だけ宗谷名人を打ち破る一手を盤上で示し、観衆を驚かせます。
静かで吸い込まれそうな闇を抱えた宗谷名人に零は興味を持ちました。
これがきっかけで、零は人間としても少しずつ成長していきました。
後編に続く。