【児童文学】はれときどきぶた【あらすじ・ネタバレ】
小学3年生の畠山則安のあだ名は「十円やす」で、みんなからそう呼ばれていました。
十円やすは小学2年生の頃から毎日、日記をつけていました。
担任の先生に日記を見せていましたが、ある日先生から、「日記は人に見せるものではないから、先生にも見せなくていいよ。その代わり、本当のことを書きなさい」と言われました。
その日から十円やすは、いいことばかりではなく、失敗したこと、間違ったことを全てちゃんと書くことにしました。
学校から帰るとお母さんが勝手に十円やすの机の引き出しの中から日記を取り出して見ていました。
誰にも見せないから、恥ずかしくても本当のことを書いていた十円やすは悔しくなって、お母さんが読んだらびっくりするようなことを書こうと思い立ちました。
そこで、”明日の日記”を書くことにしました。
明日の日記に、トイレに大きなヘビが現れたと書いたところ、翌日、日記に書いたことが本当になり、トイレにヘビが現れました。
その日の夜も明日の日記に、お母さんがえんぴつの天ぷらを作り、お父さんがそれをおいしいと言って食べたと書くと、それも本当になってしまいました。
何を書いても全て本当になってしまうので、十円やすの日記はどんどんエスカレートしていきました。
とうとう「明日の天気は、晴れ時々ブタが降る」と書き、日記に書いた通りブタが空から降ってきました。
町中がブタで溢れ、恐怖を感じた十円やすは急いで今まで書いた日記を全て消しゴムで消しました。
するとブタは全て消え町中の人もブタのことなど忘れ、何事もなかったかのように普通の日常生活に戻りました。