【童話】アリとキリギリス【あらすじ・ネタバレ】
暑い夏の間、自分の体より大きなパンのかけらを背負って歩く働き者のアリがいました。
せっせとパンを運んでいると、バイオリンを弾いていたキリギリスが、何をしているのかと訊ねてきました。
アリが、冬に備えて食べ物を運んでいることを伝えると、キリギリスは「こんな暑い日に働くなんてバカなやつだ」と笑いました。
キリギリスは暑い夏の間、昼も夜も働かず仲間と音楽会を開いては、歌ったり踊ったりと毎日を過ごしていました。
やがて夏が終わり冬が近づくと、青々としていた草木が枯れ、葉が散っていきました。
冬の準備を何もしていなかったキリギリスは枯れ草のかげでお腹を空かせて凍えていましたが、食べるものなどどこにもありません。
キリギリスは夏の間に食べ物を運んでいたアリのことを思い出し、食べ物を分けてもらいに行きました。
夏の間、散々バカにされていたアリはキリギリスの頼みを断りましたが、気の毒に思えてきたので、パンのかけらをあげることにしました。
キリギリスは何度もお礼を言い、アリを見習ってこれからは心を入れ替えてまじめに働くことに決めました。