【民話】天狗のねごと【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしある村に、大きな杉の木がありました。
杉の木には天狗が住んでいて、毎晩、村から娘を連れ去っていくのでこの村には娘がいなくなってしまいました。
村人たちはなんとか天狗をこらしめようと考えていました。
ある日のこと、天狗の顔よりも赤くて大きな獅子頭を作って天狗をおどかすという方法思いついた村人たちは、さっそく獅子頭を作って村の十字路に置きました。
その日の夜、天狗が娘を探しに村の十字路へやってきました。
村人たちは獅子頭をかぶり天狗に飛びかかると、天狗は驚い杉の木の中へ姿を消しました。
獅子頭を恐れた天狗は、村に向かって「今まで連れ去った娘は全て返すから、許してほしい」と叫び、娘たちは無事に村へ帰ってきました。
それからというもの、杉の大木から「許してくれー」という天狗の寝言のような声が聞こえてくるようになりました。