【昔話】すずめのひょうたん【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしある山奥に、とても貧しいおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは竹かごを作り、おばあさんは糸を紡いで暮らしていました。
ある日、2人がいつものように仕事をしていると、やっと空を飛べるようになった小さなすずめが翼にけがをしたようで、落ちてきました。
大きな鳥に突かれたのかもしれない、と考えたおじいさんとおばあさんは、すずめの手当てをすることにしました。
おじいさんとおばあさんは弱ったすずめに米粒を与え、寝ずに毎日看病しました。
貧しい2人にとって大事なお米でしたが、弱っているときは米粒を食べるのが良いだろうと考えて与えました。
看病の甲斐あって、すずめは日に日に元気になっていきました。
そんなある日、すずめの父と母が迎えにやってきたので、おじいさんとおばあさんはすずめを送り出しました。
自分の子どものように接していたおじいさんとおばあさんは、すずめがいなくなって寂しく感じていました。
それからしばらく経ったある日、すずめの親子がおじいさんとおばあさんのところへ遊びにきました。
すずめが種を置いていったので、2人はさっそくその種を畑へ植えてみることにしました。
するとその晩、何やら音が聞こえるので外へ出てみると、軒下に吊るしてあったひょうたんから音がしていました。
おじいさんがひょうたんを手に取ってみると、ひょうたんから米粒がたくさん吹き出してきました。
いくら食べてもひょうたんからお米は出続け、お米がなくなるということはありませんでした。
おかげで2人は、前にも増して元気に働き続けました。