あらすじ君

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【昔話】雪太郎【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに老夫婦が住んでいました。
この老夫婦は大金持ちでしたが子供がいなかったので、毎日寂しく暮らしていました。

お正月の夜、2人が眠りについた頃、勝手口をたたく音がしたので戸を開けてみると、吹雪の中で雪をかぶった子どもが立っていました。
とても可愛い男の子で、雪太郎と名乗りました。

長者の老夫婦の家に男の子がやってきたということで、翌日からお祭りのようににぎやかになりました。
村人たちが集まってお祝いの餅つきをしたり、子どもの着物をたくさん縫ったり、遠くからはお祝いの魚などが届き、夢のような楽しい日々が過ぎていきました。

やがて春になり、雪がどんどん溶けはじめると、雪太郎老夫婦の屋敷から姿を消しました。
なぜだか分からない老夫婦はすっかり元気をなくしてしまいました。

そそてまた冬になり、お正月の夜のこと、いつかのように裏の勝手口をたたく音が聞こえました。
老夫婦は大急ぎで戸を開けると、少し大きくなった雪太郎が立っていました。
その日から、再び雪太郎老夫婦の楽しい生活が始まったのですが、また春が来ると、いつの間にか雪太郎はいなくなりました。

それから何年もこんなことが続き、ある年の初雪の朝、すっかり歳をとったおじいさんは「今年も雪太郎に会いたい」とつぶやきながら、亡くなってしまいました。
その夜、おばあさんも後を追うように眠るように亡くなりました。
その年の雪は、老夫婦の屋敷をすっぽり覆い隠すほどに降り積もりました。


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