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【昔話】鬼娘【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある村に、おじいさんおばあさんが住んでいました。
この夫婦には気立てのよいがいて、年老いた両親の世話をよくしていました。
とても働き者で優しいだったのですが、普通の人の2倍以上も体が大きくて困っていました。

はとても力持ちで、ある時、言うことを聞かなくなった暴れ馬が道を突進してくると、その馬を両手で高々と持ち上げて、馬をおとなしくさせてしまいました。
そんなことから、村の子どもたちからは「鬼娘」とからかわれていました。

ある日、が山に薪を取りに行った帰り道、1人の若者が、薪を背負ったまま道端に座っていました。
若者は薪を拾いすぎて歩けなくなってしまったと言い、それを聞いたは、薪を背負ったままの若者を軽々と自分の肩に乗せ、そのまま山道を降りて行きました。

山道を降りる途中、若者は自分のところに嫁に来てくれるように何度も頼みました。
ところがは、「わたしは嫁になど行きません。こうして働いている方が性に合っています」と言って、この話を断ってしまいました。
実は、若者のことが好きだったのですが、もし自分と夫婦になれば、若者村人たちから鬼娘と結婚したとバカにされると思い、この話を断っていたのでした。

とは言っても、若者のことが頭から離れませんでした。
翌日若者のことを考えながら道を歩いていると、は知らない間に山の奥深くにまで入り込んでいました。
が1度も来たことがない場所で、の目の前には深い淵が広がっていました。

すると、どこからかを呼ぶ声が聞こえてきました。
淵の反対側の松と杉と檜から聞こえてくるようなその声は、「あなたは心の優しいです。わたしの影に向かって飛び込んでみなさい。」と言いました。

淵は深そうだったたのですが、は声の言う通り水面に映る木々の影に飛び込んでみました。
すると淵の水を浴びたは、不思議なほど心が素直になり、若者の申し出を受け入れて、若者の嫁になりました。
そして2人は子宝にも恵まれ、幸せに暮らしました。


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