あらすじ君

様々なあらすじを1分で読めるようにまとめました

【昔話】すずめ酒屋【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし宮古島の漁村で、ひとりの漁師が船を出そうと潮待ちをしていると、漁場の近くにある大岩の上にある穴に、すずめの群れが粟をくわえているのを見つけました。

そんなある日、漁師すずめたちが一体何をしているのか気になり大岩の上によじ登って観察していました。
すると、穴の奥にたまった水を、すずめたちがたらふく飲んでは飛び立っていることが分かりました。
漁師がその水を指ですくって舐めてみると、驚くほどおいしかったので、木の葉ですくっては飲みを繰り返しているうちに漁師もすっかり良い気分になってしまいました。

その後もおいしい水のことが忘れられない漁師は、ふとすずめでも作れるのだから、自分でも作れるのではないか、と思い、粟の穂をどっさり集めて水をたっぷり注いでみましたが、おいしい水はできませんでした。

がっかりした漁師はそれ以来、水のことを忘れていたのですが、何日か経った後に自宅へ帰ると、臼の中の水が良い匂いを放っていることに気がつきました。
漁師が水をすくって飲んでみると、まさにあの大岩の上で飲んだ水の味がしました。

漁師はこの美味しい水を村人たちにも振る舞いました。
それからというもの、この美味しい水は村中で作られるようになりました。

これが沖縄の地酒「泡盛」のはじまりだそうです。


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