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【昔話】足長手長【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに村があり、その村にある肥えた土地では作物がよく実りました。

ある時、村に「足長」と「手長」という魔物の夫婦がやってきて雲をかき集めて太陽を隠し、何日も大雨を降らせて村人たちを困らせました。
村人は怒り、悲しみましたが、相手が魔物だったのでどうすることもできずに泣き寝入りしていました。

そんな日が何日も続いたある日、1人の旅のお坊さんが村にやってきました。
村の様子を見たお坊さんは、村人たちから訳を聞くと、村で1番高い山に登り、「足長手長出てきなさい!」と叫びました。

その声を聞いた足長手長が現れるとお坊さんは「あなたたちはすごい力を持っているようですが、この小さな壷の中に入ることはできないでしょう」と言って手の平に乗るほどの小さな壷を出しました。

足長手長は、「入ることができればお前の命をもらうぞ」と言って、みるみる小さくなると壷の中にすっぽりと入ってしまいました。
足長手長が壷の中に入ると、お坊さんは壷のふたを閉めて、山のてっぺんに埋めて上から大きな岩を乗せて足長手長が出てこられないようにしました。

お坊さんは「悪さばかりしていたが、これからは山の明神として奉ってやるから安心しなさい」と言いました。
こうして村は救われ、後に村人たちは「あれはきっと弘法大師さまだったのだろう」と噂しました。


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