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【小説】走れメロス【あらすじ・ネタバレ】

村の牧人である純朴な青年メロスは、一緒に暮らしているの結婚のために必要な品を買い求めシラクスの町を訪れると、町には活気がなく人々の表情も暗く落ち込んでいました。
市民に何が起きているのかを問うと、町の王であるディオニスが人間不信のため多くの人を処刑しているということを知りメロスは激怒しました。
ディオニス王を暗殺しようと城に乗り込みましたが、あえなく兵に捕まり処刑されることとなりました。

処刑されることとなったメロスは、シラクスで石工をしている親友のセリヌンティウスを人質に置いていくことを条件に、たった一人のの結婚式を行うため、三日後の日没まで処刑を待ってほしいと願い出ました。
ディオニス王は、死ぬために再び戻って来るはずはないと考えていましたが、セリヌンティウスを処刑することで人を信じることのバカらしさを証明してやるという思いで、その願いを聞き入れました。

メロスは急いで村へ戻り、妹の結婚式を盛大に挙げ、無事に式を終えたのは、ディオニス王と約束した三日目の早朝でした。
日没までには十分な時間があったので、城まで難なく到着するつもりでしたが、突然の山賊襲来や川の氾濫による橋の流失などの不運に遭ったメロスは心身ともに疲労困憊し、倒れたまま立ち上がれなくなり、ディオニス王のもとに戻ることを諦めかけました。

しかし、ふと近くの岩から出た湧き水を一口飲むと、自然と力が入り再び走り出すことができたのです。
自分を信じて疑わず、人質になった親友セリヌンティウスの命を救うため、そして自分の命を捧げるためにメロスは走りました。

体力の限界まで走り続け、最後の一片の残光も消えようとした日没直前、メロスは到着しました。
メロスは、たった一度だけセリヌンティウスを裏切り諦めようとしたことを謝り、セリヌンティウスも一度だけメロスを疑ったことを告白し謝り、二人は抱き合いました。
そんな二人の姿を見たディオニス王は、改心しました。


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