【昔話】こぶとりじいさん【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかし、あるところにほっぺたに大きなこぶのあるおじいさんが二人いました。
左のほほにこぶのあるおじいさんは陽気で明るい性格でしたが、右のほほにこぶのあるおじいさんはいじわるな性格でした。
ある日の晩、陽気で明るいおじいさんが木を切りに森へ行くと、突然雨が降りだしたので大きな木の根元で雨宿りをしました。
雨は止むことなく降り続き、おじいさんはいつのまにか眠ってしまいました。
ふと目が覚めるとあたりはすっかり暗くなっていて、鬼たちがお酒を飲みながら楽しそうに歌ったり踊っていました。
その楽しげな様子に、おじいさんもついつい鬼たちの輪の中に入って踊りだしました。
おじいさんの踊りが気に入った鬼たちは、「明日もまた来るように。それまでこれを預かっておく」と言い、おじいさんの顔のこぶを取ってくれました。
その話を隣に住むいじわるなおじいさんに話すと、自分もこぶを取ってもらおうとさっそく鬼の輪の中へ飛び込んでいきました。
しかしいじわるなおじいさんの踊りが下手だったので、鬼たちはしらけてしまいまいした。
怒った鬼たちは、「こぶは返すからもう二度と来るな」と言い、陽気なおじいさんから預かったこぶを、いじわるなおじいさんの左ほほにくっつけました。
いじわるなおじいさんは、両ほほにこぶができてしまいました。