【昔話】おおかみ長者【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、貧乏な若夫婦が住んでいました。
明日は正月だというのに、ついに食べるものもなくなり、夫婦は1人分の芋粥を譲り合って食べていました。
あまりの貧乏さに情けなくなった男は、いっそ狼にでも食べられてしまいたい…と山の中へ入っていきました。
すると、罠にはまってケガをして動けなくなっている狼に出くわしました。
男は狼を罠から外してやり、手ぬぐいを縛ってケガの手当てをしてあげました。
男は狼に食われることもできず、山の中を歩いていると、見慣れない人家を見つけました。
ふと立ち寄ると、老人が1人で座っていて、男はこれまでの貧乏話を聞いてもらいました。
すると老人は、男にふんどしで目隠しをさせて、手を引いてどこかへ連れだしました。
男は老人に言われるがまま、手探りで戸をあけ階段を登り、箱の中から何かをつかみだして懐へ入れました。
しばらくして男がふんどしを外してみると、いつの間にか自分の家の中についていました。
懐に手を入れるとたくさんの小判が入っていました。
もしかしたら狼の恩返しかもしれないと思いながら、男は村で1番の長者になりました。