あらすじ君

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【昔話】ネコとネズミ【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、薬を売っている商家にネコが飼われていました。
このネコは、暑いのも寒いのも嫌いで寝ることだけが好きという怠け者であったため、家の天井裏にはたくさんのネズミが住んでいました。

ある大晦日のこと、家人は大掃除や正月の準備で大忙しだったのですが、ねこだけはいつもと変わらず寝てばかりいました。
腹を立てた家人にこたつから追い出されてしまいました。
仕方なくネコネズミのところに行き、「今日1日君たちを摂ったりしないから、この天井裏で休ませてくれないか」と頼みました。

それを聞いたネズミのボスは、「言葉だけでは安心できないので、今日1日、ツメとキバを預けてくれればここに置いてやっても良い」と言いました。
ネコはしぶしぶネズミたちの言う通りにすると、暖かい天井裏でたっぷり昼寝を楽しみました。
やがて夜になると天井裏も冷えてきたので、ネコはは階下に降りることにしました。
ところがネズミたちは今日1日預かる約束だからと言って、ツメとキバを返してくれませんでした。

ネコが仕方なく階下に降りると、家人に正月の餅の見張りをするように言いつけられました。
ネコが餅の見張りをしていると、やがて除夜の鐘が鳴り始めました。
するとネズミの大群が現れ、楽しげに大事な餅を次々と運び出しはじめました。

ネコは怒ってネズミを捕まえようとしましたが、ツメのない肉球の間からするりと逃げられてしまいました。
噛み付こうにも、キバのない口ではネズミたちには通用しませんでした。
そうして除夜の鐘が鳴り終わる頃には、ネズミたちはすっかり餅を運び出してしまいました。

ネズミたちは好物の餅を腹いっぱい食べて幸せな正月を過ごし、ネコは餅の見張りもできない役立たずと怒られ散々な泣き正月になりました。


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