あらすじ君

様々なあらすじを1分で読めるようにまとめました

【小説】こころ【あらすじ・ネタバレ】

学生時代、鎌倉由比ヶ浜に海水浴に来ていたは、同じく鎌倉に来ていた先生と知り合い、月に数度は先生の自宅へ訪ねるほど親しくなっていましたが、先生との間に常に距離を置いているようで、本心を明かすことはありませんでした。
先生は毎月欠かさず、雑司ケ谷にある友人の墓参りをしており、美人の奥さんとの仲も良いようでしたが、その奥さんとの間にもと同じような距離を置いているように感じました。

から見る先生は頭も良く、学識家であるにもかかわらず社会に出て何かを成し遂げることもしない、なんとも謎の多い先生でしたが、にとって先生は偉大であったので先生の過去を知り、人生の教訓にしたいと申し出ました。
すると先生は、時期が来たら自らの過去を全て話すと約束してくれました。

その後、大学を卒業して帰省したのもとに先生から分厚い手紙が届き、中身を確認するとが知りたかった先生の過去が書かれていました。
先生は学生時代、未亡人とそのお嬢さんのいる家に下宿しており、その下宿先に子どもの頃から友人のKを下宿させました。
Kは宗の僧侶の家の次男で、医者の家へ養子に出されていましたが、Kは医者になる道を諦めたため、養家からも実家からも絶縁されていました。

そんなある時、Kからお嬢さんのことが好きだということを打ち明けられた先生は、自分もお嬢さんに恋心を抱いていたので先を越されてはならないと思い、未亡人に自分とお嬢さんとの結婚を許してもらうように頼みました。
先生からKに打ち明けることはできませんでしたが、未亡人から結婚の話を聞いたKは自殺してしまったのです。

Kの死後、お嬢さんと結婚した先生は、常にKの幻影に苦しみ悔恨に襲われながら暮らしていました。
先生Kの心情を理解した上で先生自身も自殺を決心し、このことは誰にも話さないでほしいと書かれていました。

に届いた分厚い手紙は、先生の遺書だったのです。


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